楽屋の心霊写真
- 作者: 金子桂三
- 出版社/メーカー: うなぎ書房
- 発売日: 2004/02
- メディア: 単行本
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個人的にはP184の人形町末広の客席でひとり安藤鶴夫が後ろを振りかえる写真が好いと思う。高座のメクリには先代の桂文楽の文字。
「わが青春と満映 昭和語り草双書」小泉吾郎(著) 舷燈社 82年刊
広島生まれの映画マニアだった少年が、新聞記者や京都の東亜キネマの営業を経て、満州で映画館の経営を手伝う。当時日本初公開のチャップリン「街の灯」では、昵懇にしている学校の英語教師に頼んで、英語字幕を訳して即活弁したという。後に満映に入社、新人俳優スカウト活動としてニューフェイス・オーディションなどに係わる。日本国内の芸人を満州で公演させるプロモーターのような仕事もこなしている。
落語本を読んでると出てくる、終戦直後の圓生・志ん生の行方不明の話。5月に芸人慰問団で渡満して8月の終戦から大連で他の日本人同様、暫く帰国できなくなっていた。圓生は著者が旗揚げした「羽衣座」を訪れ、座った演技ならできると言って、大岡裁きの越前の守役を演じている。志ん生は酒を飲んでいただけで参加してこなかったそうな。