前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

蝦夷錦の来た道

蝦夷錦の来た道』91年北海道新聞社刊
カラー写真の多い日曜版の新聞掲載記事(1990〜91年)を纏めたもの。
北方交易で平安の末から記述がある豪華に刺繍された布製品「蝦夷錦」「山丹錦」を北海道から遡ってサハリン〜アムール流域〜中国東北部揚子江沿岸地域までのグラフ記事取材もの。民族衣装を着込んだシベリア北方民族の老人達がこの時期までご存命だった貴重な写真もあり、詳細なインタビューは難しかった様子。山丹交易で樺太アイヌをはじめ様々な民族が交易、在住していたことがわかる。蝦夷錦の取引での人身売買を推測もさせる。


松前藩の絵師蠣崎波響の「夷酋列像」を追って、収蔵が発見されたフランスの地方まで取材に行っている。クナシリ・メナシの戦い…12人の酋長は元々蝦夷錦を着ているのか、松前藩側へ味方したことへの威厳と演出なのか不明。絵では読み取れないドロドロの内情を思う。
みんぱくでシンポジゥムが行なわれていた。)