前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

リサイクル軍国

一昨日知識分子からの借り物を読む。
皇国の軍神第一号、日露戦争の「広瀬中佐」。銅像の顛末までが、共著の本の前後で書かれている。戦時映画「決戦の大空へ」でも上京した予科練が皇居二重橋〜九段靖国〜須田町万世橋を行進するシーンで広瀬中佐の像が映っていた。銅像が無くなったのは戦時中の資源供出ではなく、戦後占領軍の元での「配慮」から撤去された事を知る。元々彫像の銅は溶かしたところで製品の素材にはならないということ。


日露戦争での神話として、機関銃を持たない日本軍がロシア軍の機銃掃射を肉弾で楯になりながら勝った、という白兵戦の物語について、日本軍の機関銃268丁対ロシア軍56丁の資料を紹介して、この神話が創られた事を解説している。上層部の愚かな突撃指令があらゆる戦地で多大な戦死者を生んだのは既に明らかで、多くの「軍神」や白兵戦神話は失策を隠蔽することに利用されている。一貫性の無い兵器開発製造のゴタゴタも含め、モノを通して診た「失敗の研究と思想」本になっている。