前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

トルコ編

録画分からNHK−BS「ネクスト」トルコ編を視る。スタジオゲスト日本人枠に怪人荒俣宏
90年代の放送規制緩和からトルコ国内で360局近くもテレビ局が増えて過当競争という説明。
■トルコ歌謡界の大御所がメインのスタジオ生番組「iBo SHOW」では、演歌調のアラベスクを司会者がライブで歌って、タレントなのか客なのか判らない美女達が踊るシーンなど。歌詞のサビだけ日本語字幕にしてしまうと、ベタなかんじ。トルコ歌謡は自分としてはかなり好きな部類なのだけど日本語で読むと、ううう……。


ホームドラマの人気番組では花婿がギリシャ人、という恐ろしくも面白い設定で、トルコ・ギリシャ双方の家族が舌戦を飛ばす。3年目でようやく結婚まで話は進んだらしい。ギリシャでも一部放送中ということ。家族の絆とか良くも悪くも薄い日本でこの手法は使えないかも。


■「灯台」という救済番組では、色々な事情で困っている視聴者を毎週救う。紹介された回では亭主の家庭内暴力で子供と離れ離れで暮す母親に、自立するアパート一年分の費用と家具・援助物資を提供していた。子供を迎えに行く処が一応の泣かせどころなのか、その他でのあざとい演出は少なく淡々と事は進む。助け合う精神を褒めるスタジオでも、問題のDV亭主に社会的制裁など言及がサッパリない。
8年続いている番組は、社会事業の協会として24時間受付、番組に取り上げない家庭にも援助物資を視聴者の寄付とボランティアから援助しているとのこと。イスラム色は薄いと言われる国でもこれは「喜捨」の心だろう。


■「国際線」という救済番組は、主に海外に暮すトルコ人を飛行機に乗せて家族の元へ帰国させていた。紹介された回では、トルコ人女性が15歳の時からドイツへ嫁がされて、ずっと帰国できないケース。哀調の歌を映像にかぶせた故郷・家族との再会が見せ所らしい。出稼ぎと移住という身近な境遇に共感するのかと思いきや、日本のスタジオに呼ばれたトルコ人ゲスト3人の反応は上記の「灯台」と比べて冷ややかで、それに好感が持てた。確かに「国際線」の番組手法は日本の番組に似て胃がもたれる。


クルド人関連が黙殺なのは「世界各国の人気番組紹介」の主旨に合わないから仕方ないとしても、トルコ料理の番組くらい紹介して欲しかった。