前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

写真展の50年

日曜分の続き、世界報道写真50周年記念展「絶望と希望の半世紀」を思い出しメモ。

アンリ・カルティエ・ブレッソンが50年代の雑誌に掲載したソビエト・中国撮影は面白かった。当局が望んだ秩序ある国家とズレた瞬間を撮っている感じがする。
1960年昭和35年の大賞を受賞した写真はナガオヤスシ撮影の社会党党首浅沼稲次郎刺殺の瞬間だった……


メアリー・エレン・マークの81年フォークランド・ロード(旧ボンベイの売春街か)は褐色の男女が抱き合った組写真。今回の展示作品に感じたのは美術館外の梅雨につながる臭うエロ。webで検索したらシリーズものらしい。女性監督が同じ地区を舞台に撮った映画「Salaam Bombay!」に近い組写真が何点か視れた⇒MARY ELLEN MARK Photo Gallery


会場出口前の展示作品の最後は、イラクのアルグレイブ刑務所での米兵による捕虜虐待集合写真の雑誌記事。ケータイ本体が壁に設置してあって、客がケータイを操作して小さい液晶で画像を視る。なんだか共犯者の気分。


ケータイでの撮影で思い出すのが数年前の歌舞伎町風俗ビル火災現場。死者を数日にわたって面白おかしく報道したせいか、一週間後にコマ劇場前で友人と待ち合わせしたあと通りがかったら、野次馬がとめどなく現場のビル前でケータイ撮影していた。薄笑いする通行人。「気持ち悪い」と言いかけた時、友人もケータイをかざしていた。