シルクロード全4道の旅
- 作者: 鎌澤久也
- 出版社/メーカー: めこん
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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十数年近くもシルクロード地域を来訪している写真家のフォトエッセイ本。街の地図や交通機関情報も書いてあるのでガイドブックの副本として使えるような編集になっている。やはり最近の西域の道路事情の良さはベテランの旅人には寂しくもあるらしい。古き良きバザールの写真は載っていなかった。
去年の自分達の旅と重ねて視る。特に泊まらなかった街でいい写真があると・・・悔しい。
雪に埋もれた敦煌郊外の史跡も珍しい。緑豊かなウイグル北西のサリム湖からイーニンに至る山道で蜂蜜売りが並んでいたけど、その養蜂風景も写っている。
歩きやすかった街クチャのクチャ大寺でのモスク内部や、郊外の農村風景。カシュガルへ急いだために泊まらなかったアクス郊外に新疆最大の水田地帯があるとは知らなかった。
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中央公論社97年刊「世界の歴史7」の付録月報での鼎談に面白いことが書いてあった。中野美代子氏が89年にコルラから楼蘭までヘリで飛んだ時に、
「〜途中原水爆実験場の上を通ったんですけど、並んだミサイルがピカピカッと光って見えましたよ。」
ロプ=ノール実験場らしい。スパイ衛星なら兎も角、ヘリで通過させるのはどうかしている。
元々は幻の湖の名前でも、近年の生産建設兵団の大開拓と漢族の大量入植の影響で、湖の水は復活しないだろう云々と話は続いている。