前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

『さまざまな生の断片 ソ連強制収容所の20年』

さまざまな生の断片―ソ連強制収容所の20年

さまざまな生の断片―ソ連強制収容所の20年

ジャック・ロッシ(著)成文社96年刊
5/31日分に書いた「ラーゲリ強制収容所註解辞典」と対になる本。
20年間を強制収容所に転々としたエッセイ風な「断片」は読み易いけど、事実を淡々と語る同室の囚人の話と同じで、恐ろしい。


ヤクザの囚人がシベリアで脱獄するときに誘う同室の若造を、隠語で「鞄」「羊」「牝牛」という。逃走中極寒の地では火が焚けないため、途中で若造を殺して暖かい内臓を食う為に。
著者は屋外労役中にその食べ残し(屍骸)に出会う。