戦争広告代理店
寒の戻り。曇天に白いものが時折舞う。
昨日のミロシェビッチ獄中で死亡のニュースが切っ掛けで『ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争』読み返し。今読み返すと民族浄化などキーワードを流行らせた『広告代理店』のサクセスストーリー過多な感は否めない。世論操作の流れを澱みなく語る、当事者達は今もご自慢なのだろう。「ミロシェビッチ」は賞味期限の切れた悪党扱いか。
極悪非道の指導者の下で、虐殺され続ける人々を救おう。この手口はイラク戦争にも見られるし、今後もアレンジを変えて使われるだろう。西側報道で被害者として描かれたボスニアの「モスレム人」。以前から不思議だったが、どうやらユーゴスラビア建国までの経緯と、チトー体制のなかで定義され生まれた民族だと知る(イスラーム地域の国家とナショナリズム (イスラーム地域研究叢書)Ⅰ章−3)。信仰する宗教ではっきり分離されるものでもないらしい。マギラワシイ。