前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

わが父・溥傑〜

ETV特集「わが父・溥傑〜ラストエンペラーの弟・波乱の生涯」 を視る。


………丸一日経った今現在も、感想がまとまらない。


欲を言えば、故周恩来首相の日本語通訳をされていた方にお話を伺うところ、時間が足りない。編集で泣き泣きカットしているのだろうけど。今訊いておかなくては、と失礼ながら。 
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戦後の日中国交で美談だったものが今深い断層のような亀裂を生んでいるのかも?戦後日本へ国家として賠償を求めなかった中国共産党の方針は日本側に当然歓迎された。国交正常化後は免罪の「慰謝料」として長年にわたって技術協力経済援助・円借款などの名目で使われていると思う。勿論将来の巨大市場を見込んでの投資でもあった。


日本の人民も一握りの軍国主義者の犠牲なのだという彼らの言葉も耳に心地よく聴こえたのだろう。勿論、国家権力VS民衆という対立図式にインターナショナルな戦略があったと思われる。
非道な国家権力VS虐げられた民衆、平和の伝道に未だ使われる。


中国共産党を作った世代が亡くなり、度重なる日本の政治屋の暴言と共に、中国側から日本は戦後反省も「賠償」もしていないと非難が起きる。
建国から第二世代になってから、広大な国内の経済格差や民族問題など膨大な歪みを党の「正当な」歴史で覆う意図が見える。抗日英雄伝の掘り起こし、各地での少数民族共産党リーダーなど物語をTVやドラマを作り続けている。共和国の持続に暫くは抗日戦が使われ続けるだろう。人民が飽きようが物語を作り続け、日本ではヤスクニに行く総理の支持率があがる。被害者の言葉も聴かない総理を「ゆるぎのない」と褒めることで愛国オリンピックの得点でも上がるのか。どちらの応援も観戦もしたくないが。