前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

『不思議の国ベラルーシ』

不思議の国ベラルーシ―ナショナリズムから遠く離れて『不思議の国ベラルーシ』を読む。
著者のHPでも本の内容紹介と写真補足×増補が載ってます。
http://www.geocities.jp/hmichitaka/index.html


ベラルーシと言えば白ロシア、炎628の舞台。チェルノブイリ汚染とか知識もイメージ薄い処。副題の「ナショナリズムから遠く離れて」という文に成程納得な内容でした。


個人的には民族なんて雑種の仮名なのだから現状在る国の歴史など百通りあってよいと思っていた、が歴史が断定できないベラルーシの現状だと、お札のデザインが動物シリーズや建物シリーズになったり、博物館展示も収蔵庫で腐らせる事に繋がるのかと。う〜そいつは困った。


本家ロシアよりも旧ソ連邦の元優等生は、民族紛争を伴う類のナショナリズムとは無縁の国らしい。なによりなにより。それにしても第二次大戦で侵攻したドイツ軍とソ連の捨石のような作戦で人口の1/3が失われたりと凄い「歴史」なのだけど、なのに未だロシアへ対するシンパシーは根強い様子。原爆投下と都市爆撃を指揮した米軍指揮官に戦後航空自衛隊育成に貢献とかで勲章をさし上げたわが国と重ねて見てしまう。確かにベラルーシの立ち位置は日本の参考になるかも。



「観光とはなにか」という問いにも、観光化されないベラルーシの廃墟を歩いたレポートが書かれている。ただこれも旅人が土地の言語をある程度使えることと下調べが必要なのは当然で。