前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

北京からの「熱点追踪」

北京からの「熱点追踪」―現代中国政治の見方 (アジアを見る眼)

1999年は天安門事件から10年目、ユーゴ中国大使館のNATO軍爆撃事件、インドネシアでの華人襲撃事件、法輪功事件などが起きた。中国政治分析の専門家が北京滞在での『熱点追踪』。
これは二年間の北京滞在中の出来事を中心に書かれて、出版から4年近く経つ。
元々は著者のHPでのコラムを(四つのテーマに)再構成したものとある。今は続編?が読めるということ。人民日報ウエブ版の要約記事では判らない事(9割)、気になる処の解釈として有益と思う。


中国で売れた「東史郎日記」はひとりの旧日本兵が、かつての中国侵略に加担したことを詫びる内容。「良識ある日本人」の代表とされ中国のメディアにも好意的に取り上げられたとか。南京大虐殺はなかったと主張する日本人(右翼の商品名でくくられている)との両極が連日流され、それは今の日中のギクシャクに繋がっている模様。
思い返せば今年春に起きた中国各地の小規模な反日デモ映像も、繰り返し流されて日本人に過剰な不安と嫌悪感を与えたし、既存のメディアは人種差別の増幅装置なのか。


自分が上海で会ったご年配の日本人は、以前に南京市内観光で例の虐殺記念館へ入ろうとしたら、同乗した現地ツアーの中国人客達に『絶対見ないほうがいい。気を悪くするから』と強く止められて観れなかったという。中国人にえらく気を遣われてしまったと苦笑いされていた。