前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

『ラシーダ』アルジェリア映画

『ラシーダ』 Rachida(2002年アルジェリア・仏)監ヤミーナ・バシール=シュエーク
首都アルジェの街中でテロリストの強要を拒んだ若い小学校教師が腹部を撃たれ、命を取り留めるが、静養先の田舎も銃を持った無法者に怯える社会だった。


・・・・・映画の紹介を読んである程度は覚悟していた。
それでも重たい映画だった。あまりに痛々しい内容に現地でどれ程支持されたのかは疑問。公式発表でも製作時の2001〜2002年の年間テロ犠牲者2500〜1500人強。(現在は減っているとのこと)
街ごと一夜で虐殺が行われた事実もある。映画を観た後に「つくり話」だといつもの逃げが出来ない。


主演女優イブティサーム・ジュワーディは眼に力がある鋭角的な美人さん。監督も女性なので、所作や暮らしの肌理細かい映像が多々観られた。女性達のハマーム(アカスリ銭湯)のシーンはサービスカットか微妙・・・。


ラストの教壇のシーンをどう受け止めるか、観客へ選択を迫る気がした。


気丈に教壇に立つ彼女と、生き残った子供達に「希望の未来」を見出すのか、憔悴の日常へ戻り、「どこにでもある悲劇」で諦め済ませるか・・・