前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

ラジオのリクエスト

ラジオのリクエスト(2003年シリア) 
村人たちはリクエスト曲を流す人気番組を、ラジオがある丘の上の家に集まって毎週聴く。ウンム・クルスームの曲など各人思い入れのリクエスト曲と様々な人間関係。居候の聾唖男がお騒がせな道化の役回りで、のどかな農村にはならない。若者への召集礼状と結末が、国民へと強引に引き戻される。


村人の熱意をあざ笑うように度々番組を中断する臨時ニュースで「侵入したイスラエル機を撃破」や「人類月面へ」で69年頃の時代だと知る。
規制も強いだろうと推測する、国軍を美化するような演出も強くは見られない。前回見た「魂のそよかぜ」の美しい映像断片よりおとなしく、優しい小品。笑いにコダワリがある監督じゃないかと思う。


映画祭の開会式と上映前にアブドゥルラティフ・アブドゥルハミド監督の挨拶あり。
「日本の観客の反応が見たい」と舞台を降りてから後ろへ廻って、自分の座っている列にイラク人の若い監督と共に座られる。