前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

『天皇の戦争責任』

天皇の戦争責任ISBN:4770501765

進行役 竹田青嗣加藤典洋VS橋爪大三郎の論争に近い対談本。話し言葉は読み易い分、どこまで読解できたか、虚数かも。
司会?の竹田氏が言う様に『「【天皇】の戦争責任」について』自分も随分前に飽きていたので、この本が中々面白いと知人が言っていても今まで読む気がしなかったのが本音。
戦争責任が(ある・ない)の論拠には、二人どちらにもモットモな説得力があって、既存の左右の論客達の決め文句の陳腐さがあぶりだされている。「戦前と戦後を分ける為の糾弾」など・・・
二人の読み込んだ膨大な公文書や書物が同じなのに、そこに真逆の事実を拾い出すのがヤハリというか、対談形式だからこその面白さだと思う。


昨今の機密文書の公開や証言で国内外で研究が進み、「敗北を抱きしめて」上下刊など名著が世紀を跨いで出現している。一方で小林よしのりがベストセラーという現象も続いている。歴史研究本を読むとき、学術的「男の隠れ家」(かっこ悪い意味で)へ深度が進む一方で、敵を探しては新しい悪口を連呼する「行為」の両極ばかりが目に付く。