前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

宇宙的ナンセンスの時代

ISBN:4315502588
80年代中盤に月刊誌「コモンセンス」に連載してた宮内勝典氏のアメリカルポ
最近、神保町の中古ジャズレコード屋で古書の棚にて再びめぐり合った。


スペースシャトルチャレンジャーの事故で死んだ宇宙飛行士とのインタビューや
インディアン保留地での観光化と精神の継承のせめぎ合い。
砂漠の中の恐竜の発掘現場で。
ニューヨークの実感のない日常と雑多な人間模様。
裕福な老人だけのニュータウンと葬儀屋。
共同体コミューンの弱さと希望。
核シェルターの分譲建売。


沢山の人々との対話がそれぞれ刺激的で面白いのは、世界放浪を続ける
著者の嗅覚と生命力の強さに共鳴しているのだと思う。


仕事とは別に自宅で電子機器と初期のパソコンを使った電波探査で、宇宙人探しをしている男性に著者が、コンタクトに成功したら「どんなことを訊いてみたいですか?」と質問する件が好きだ。
「高等生物も、人間と同じように孤独を感じるのか?Are You Like us ?
あなたたちも人間と同じなのかきいてみたいね。孤独というのは、
人間の最も本質的なものだからね」