前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

Dreamcatcher5・2 鶯谷の夜

 魔都東京はラッピングトレイン走る山手線の中で未だ昭和ど真ん中な香り引きずる街、鶯谷。古いグランドキャバレーを改装した東京キネマ倶楽部に、KPOPガールズの中でも悪夢コンセプトでひときわ尖ったDreamcatcher(ドリームキャッチャー)がアジアツアーコンサートをするという、もう期待しかないところ。

 曲数も多くて思ったよりも近くでメンバーの所作を生で観れたて良かった、と同時に舞台の質としては残念な気持ちが残った。原因は日本の事務所と運営会社がお金と人材と工夫と時間を惜しんだ事だと思う。もう何度目のデジャヴだ

 

悪夢その1 音響

グループの得意な楽曲、メタルロックというジャンルは苦手なので会場の音質自体にそう期待してなかったけど、想像を下回る音響調整がダメなライブハウス並だった。重低音に偏ったスピーカーセットは今回の様な古いビル建築内で二階三階席がフロアにせり出す空間では、丁寧に音響調整をしないとボーカル音域が個性のないアニメ声ノイズにしてしまう。

しっとり聞かせるはずのバラード曲でもメンバーの魅力的な声質が活かされていない。全てソムニャの脳内イコライザで補正されてようやく正気を保つレベル。これでは海外から参戦に来たファンにも申し訳ない。

 

悪夢その2 狭いステージ

斜め後方から見ていると7人が伸び伸び群舞するにはステージ面奥行き両翼も狭すぎ。観ていて申し訳なく思う。視界には全員のフォーメーションが確認できるけど。1曲踊るたびに汗が退かないのは過酷な運動量と空調と照明の問題なのか。

 

悪夢その3 衣装がアレ

衣装が最初から最後まで女学生風制服だったのも残念。制服で鋭い群舞が売りのヨチンでもないし、日本の拙い団体でもないのだし。メンバーそれぞれ自分なりに着こなしてはいたけど、ガールズの日本でのステージでガッカリさせられるのは制作チームの「カワイイが正義」的な安易さが透けて見えること。せっかくの悪夢コンセプトに見合う退廃ロケがまったく活かされない。

 

悪夢その4 価格 

決して安くない1万円前後のチケット払って期待したのは、音楽番組のステージ衣装をリメイクしてでも、ゴシックホラー調ドレスとかYou and I のボンテージ系とかロケーションに見合う2パターン観たかった。

KPOP界隈はチケット代が強気に設定されがちだけど、たとえば今回のような箱が倍のキャパだったら二階席は半額の4千円代、三階席は2千円代と設定してライブ初観戦の入り口を増やして可能な限り満杯にするとか、ファンを増やす機会を逃している。狭い視野で観客数見込み外れや短期的な赤字を恐れた結果が、ライブ限定グッズ数量不足で即完売になるのでは、通販の時は熱がだいぶ冷めてるわけで。

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日本語バージョンという呪い

ライブ限定ユニットのジユ・ハンドン・ガヒョンの謎トリオで少女時代Gee(日本語ver)とか、これやるならむしろ君らは狂気の2代目オレキャラ(Orange caramel)を目指してくれないかと。姉グループDal★sherbetの「Hit U」を眼光鋭いシヨンとダミさんの絡みでカバーやってくれたらと切に願う。

 日本活動なので日本語バージョンでやってくれるのは・・・というジレンマを常に抱える。日本語歌詞が率直に言ってスポンジの様な存在に思える。グループのコンセプトに似合う様な攻めた尖った日本語詞を切に望む。