前略。スターリン(旧ソ猫を噛む)

好きなドキュメンタリーと音楽と旅を楽しむ前提で原発の今

SPICA 1st showcase in Tokyo(夜回)

完璧なセットリストは他の方に頼んでの、備忘録。
日が暮れるのが早い季節、イルミネーションと人波をぬって原宿アストロホール(スタンディング約400人収容)へ。
前売りチケットに整理番号80番代が入っていたので入り口に到着して行列待たずに入れた。会場は思った以上にステージ幅が狭く、5人でステージやるとしては窮屈な感じ。自分より先に入ってる観客はステージを5重くらい囲んで詰まってた。それでもステージは充分近い。周りの会話を聞くと昼の回に参加した人ばかり。結果的に昼夜2回とも満員。男女比もバランス良かった気がする。


開演スタートでプロジェクタースクリーンが上がると、シルエットからいきなり「Russian roulette」
演者とえらく近い。何かの間違いかこれは。
ナレ、ジウォン、ボアの3人は黄色と黒のチェック柄衣装、ボア姐さん、金髪ロングでまさかのニコル風(マトリョーシカ型(大))。ボヒョンはイエローの細いエナメル生地のドレス?シヒョンは俺流な衣装(雑な表現でスマン)。PVでは5人ともキツめのメイクと派手な衣装だったけど、5人5色のボーカルがライブハウス特有の重低音を乗り越えてハッキリ聴けてるのは一安心。続けて2曲目は先行デビュー曲と順当な配置でよかった。


挨拶、日本語の主導権はナレ、時折ジウォンもアシストしてた。ボア姐さんはシヒョンを男子高校生のノリで「バカ」呼ばわりしたり、気恥ずかしいのかトークにチャチャを入れてくる姐さん独特の「悪魔的笑い」は何か遠い昔を思い出させてくれた。後日あの笑いはモンティ・パイソンのスペインの異端宗教裁判コントだとキッパリ分かったぞ。
ボーカル2大怪獣のボヒョンとボアがサシで歌うステージは、さながら無認可幼稚園に東西の両横綱が慰問にやって来た感じすらあり。豪華で不憫で贅沢な空間。


個人的にK-POPを広く聞くようになったキッカケを作ってくれた音楽製作集団Sweetuneでボア姐さんは製作に関わっていて(NHK BSにもボーカルトレーナーとして幼い頃のインフィニットと写ってる)、KARA Rainbow以外にもNine Muses「News」強烈なバックコーラスで名曲を世に出して来た天才が、今はなぜか上野動物園のシロクマくらい窮屈な思いをさせて申し訳ないやら、近くで見れてありがたいやら。歌い踊った後に、姐さんは正直疲れると。率直な感想を述べられたり。


2012年デビュー当時こそ、高度なダンスパフォーマンスを求められていないグループだったはず、ジウォン、これは3年前の曲、私たち20代だったので今大変です的な事を口にされる。ベビーフェイスというだけじゃなく天性の女性アイドルオーラがまぶしいんスけど。
シヒョンはここ最近はラップ専門パートでもなく、ボーカルパートを想像以上に上手にこなしてる。「tonight」活動中に歌番組で時間の都合で何度も強引にカットされてしまったパートをちゃんと堪能できて幸せだった。
ナレさんは他メンバーとのコーラスパートで絶妙の合わせ方をする、やっぱりコントロールピッチャー型なんだと再確認。
それでも質問コーナー、観客へ愛用品プレゼントコーナーで、ナレさんは謎を抱えた美的センスを披露された。後日お望み通りアキバに買い出しに行ってたら戦利品を公開してほしい(可能な限りでいいので、闇が深そうだしね)
すっぴん写真だと童顔の中学生にしか見えないのに、歌姫ボヒョンの超技巧歌唱は愚僧のような素人でも目の当たりにすると唸ってしまう。これは最低でも300年は修行しなと習得できない気がする。眉間のシワは前川清の自説「携帯の電波表示と同じで、3本立ってれば喉の調子いい」を想起。


アンコール1曲目に予告動画で練習してた宇多田ヒカルの曲で登場は意表を突かれた。絶妙で贅沢なコーラスはどこかの教会を借りてアコースティックコンサートVerで聞いてみたい。
韓国での活動曲で自分好みではないなーと思ってた「lonely」「You don't Love me」「secretTime」は今回ライブでこそ改めてノリの良さセクシーさを体感できた。Spica Sの楽曲はボア姐さん投入という反則技を見せつけられて、今まで雑に応援してきて本当にすいませんでした。


ハイタッチは途中で泣きそうになりましたよ、また必ず来て下さい。
(2016.12.07 記)